私が前に住んでいた家での話です。
なぜか私の部屋でだけなんですけど変な物が見えたんですね。


変な物とは「直視して見える訳じゃないけど
視界の端にチラッと見える」物なんです。
その物って言うのが【手】や【足】なんです。
一番はっきり見えるのが机に向かった時。
肘を机の上に置くと腋の下に空間が出来るでしょ?
そこをふと見るとはっきり子供の素足が見えるんです。
振り返ってももちろん何もいないんですけど、足だけは見えるんです。
最初は無視してたんですけど、しばらくしたら肩をたたいて来たり
肩越しに覗き込んで来たり(気配だけですが)してきて段々うっとうしくなり出し、
つい、『うっとうしいなっ!!言いたい事あるんやったら、はよ言え!』と
怒鳴ってしまったのです。後悔してももう遅い。
部屋にはその子の気配なし。
なんだか『やばいかも…』と思った通りその夜は見事に金縛り。
体は動かないが目は開いたので周りを見ると足元に何かがいるんです。
それは段々はっきり見えてきて、赤い着物を着た女の子でした。
怖くて怖くて早く解けてくれ~~~とじたばたしてたんですが、
全然解けません(そりゃそうだ(苦笑))
彼女は一晩中私の足の上に立ち続けました。

勝負に負けた(?)私はもう彼女が部屋で遊ぶのには文句いえません。
いや、もう関わりあいたくなかったのでほっといたんですが。
それ以来彼女は何もして来ません。
風貌がなんとなく『座敷わらし』っぽいので慣れるとさほど怖くもなく
(慣れとは怖いものだ・…)同居してました。

その家を引っ越す際なんとなく寂しそうな(気配の)彼女に
『付いて来るか?』と声をかけたのが良かったのか悪かったのか
今の家にも彼女はいるみたいです。
時々廊下を素足で走る『ぺたぺた・……』という足音が聞えてきますから。

彼女に声をかけたのはまずかったんですかねぇ・・・?