私は「見えない人」なのですが、夢の話をひとつ。


私が小学生のころに何度か見た夢ですが、私が数人の近所の子供たちと遊んでいます。場所は以前に住んでいた家の近くの線路沿いの空き地です。

すると、電車が走ってくるのですが、一人の子が線路上で遊んでいて、電車に気がつかず逃げ送れて轢かれてしまいます。キャーーー。

電車が通り過ぎたあと、その轢かれたはずの子はなぜか身体がバラバラにならないで、ちゃんと元のままの姿です。「大丈夫?」と駆け寄るとその子は自分で起き上がり、どこか遠くを見つめ、何かに引き寄せられるようにどこかへ歩いていってしまいます。そのとき私だけはその子のつぶやきを聞いてしまうのです。

「次はあの子の番だ・・・」

目がさめるとまだ真っ暗で、そのまま寝るとまた同じ夢を見そうで怖くて寝られませんでした。小学生の私にはとてもきつい夢でした。

そんな夢のことなんかすっかり記憶の隅に追いやられていたある日、以前近所だった家の私も知っている子が電車に轢かれて亡くなったと聞きました。その場所は、だいたい私が夢で見た場所だったそうです。その子は悪夢の世界に呼ばれたのでしょうか。