怪談百物語(弐) 一覧

今日、生き人形の本を買ってきて読んでいたときの話。
読み進んで行くと突然、私の周りでものすごい異臭がしだして思わず、
『臭い!何!?』と周りを見ても何もない。何かが、おかしい。
横で転寝していた母が騒いでる私の声で起きたらしく、不思議そうに

母『どうした?』

沙門『何か変な臭いせえへん?』

母『ん?…………なんもにおわんよ?』

沙門『うそっ!こんなにくさいのに、わからんの!?』

母『どんな臭い?とりあえず臭くはないよ』

私は、本気で寒気がしました…。この本はやばい・…と。
悪霊が出現する時は何ともいえない悪臭と共に出現する
場合があるとか聞いたんですが、そんな話ありますか?
今私の部屋のMDプレイヤーが突然動かなくなりました。
(さっきまで動いていた)
さっきから窓の外で話し声聞えるし…(涙)
ちなみにうちの部屋は3階(脳死)

肩は重たいし腰は痛い(涙) 怖いよ~~~~~~(涙)

続きを読む

思い出していると気分が悪く眠れないので、少し長くなるが、書いておく。

弥太郎とは、Kの故郷の町の片隅にある、小さな神社の祭り神である。
(差障りがあるので場所は特定しない。)
近辺では、たとえば子供が駄々をこねたり、泣き続けたりすると、
親は今でも「弥太郎がくるぞ。」と、脅しつける。
すると、子供達はあまりの怖さにすぐに泣き止むと言う。
弥太郎という名は、親しみやすい愛称のようにも聞こえるが、「あざな」であって、
実は浮田弥太郎元家(この名も一部変更している。)という武士のことである。

戦国時代、毛利家の台頭によって、中国地方の隅々に
至るまで織田側との全面戦争の様相を呈していた時代である。
彼の故郷は寒村ではあったが、その例外ではない。
弥太郎元家は、織田側の前線指揮官でもあり、その地方の国主でもあった。
毛利家の勢力がもっとも中央と拮抗していたころである。
攻め手の激しさは尋常ではない。
弥太郎元家もよく耐え城を守ったが、結局負傷し敗退を余儀なくされた。
そして、身一つのようになって逃れたのが、現在神社のあるあたりである。
追っ手は執拗であった。
数人の農民が命をおどされ、逃げ場所を告げるよう迫られた。
弥太郎は、その声も手に取るように聞こえる藪の中で耐えていた。
が、しょせん農民である。命が惜しい。
声を出すのがはばかられた農民達は、
結局、その場所をあごでしゃくって教えてしまったのである。
つまり、彼等は自分達の領主を売ったのだ。
弥太郎は脚気を患っていて、逃げる身も思うようにまかせない。
たちまち捕らえられて、首をはねられ、晒された。
その時、自分の不自由な足を恨み、
村を呪って、怨念はその地に取り憑いたのである。
現在、そこにある弥太郎神社は、そのせいもあってか、
足の病気や怪我に霊験あらたかな場所として、
同じ苦しみを持った近場の人々がお参りにやって来ている。
そして、病気などが全快した人々は、
そこに松葉杖や車椅子を奉納して、弥太郎に感謝するのである。
小さな祠の前はそれらの物が山のように積み上げて祭られているという。
そこはよそ者にとっては、
小さな町の人々に親しまれた小さな神社にしかすぎない。 
が、当事者の子孫達には今だそんななまやさしいものではないのだ。
まず、あごでしゃくって意思表示をした人々は、
その後死ぬまで言葉がしゃべれなくなったという。
しかも、その子孫からは、口の不自由な子が次々と生まれてきた。
村人は、常に口を閉ざし、村からは永久に笑い声が消えた。
Kは、墨汁を流したように怨念のよどんだ、
深閑として底冷えのするその村で、彼らの子孫として生まれたのである。
彼の父親は彼が物心ついたときから常に語ってきた。
じいさんは、戦争で足を無くした。
お前のおじさんは、谷底へ落ちて左足が曲がってしまって歩けない。
私は若い頃、機械にはさまれて
このとおり足の指を全部もっていかれてしまった。
お前も、いつか受け入れなければならないのだ。
ひょっとしたら、死んでしまうかもしれない。だが、それも運命なのだ。
弥太郎様は必ず来る。お前に会いに来る。
それまで、できるだけ善行を積んでおくことだ…と。

二回目に同じ病室にKを尋ねたときである。

「おい、病室の外で聞こえないか。鎧のかち合う音が…。」

前回よりもずっと暗い顔をしたKが、神経質な声で聞いてきた。

「聞こえんな。」

「実は、ずっと聞こえるんだ。弥太郎がすぐ外にいるに違いない。

考えてみれば、弥太郎の祟りがこんな生易しいものとは思えない。

こんなのはかずり傷だ。」

「馬鹿な。」

「おやじがいった。弥太郎様が来ると。

俺は、まだ弥太郎を見ていない。弥太郎とまだ会っていないんだ。」

…Kと話を交わしたのは、実はこれが最後である。
その後すぐに治療もそこそこにして病室を引き払い、私や周りの付き合いの
ある者達になんの挨拶もないまま、家族を連れて田舎に帰ってしまったらしい。
なんでも、病室で一度刃物を持って、自分の足を傷つけるような
事件を起こしたことがあると聞いたが、噂にしか過ぎない。
弥太郎神社の風景は心象として私の中にあるが、実際に見たことはない。
Kがその後どのような人生を送っているのかも、強いて確かめようとも思わない。
その土地へ行く時間もないし、怖くもある。
ただ、向こうからはまったく連絡がない。そのままである。
その後、彼自身の松葉杖を弥太郎神社に奉納できたのならいいのだが…。

あの日、実は、私は鎧の擦れるような音を聞いている。
ただ最初は近くの工事現場の音かと思っていた。
後で見てみると、その病院の付近で工事をしている所などないのである。
そう言えば、病院からの帰り道、夏だと言うのに我慢できない
寒気が襲って来たのを、今でも昨日のことのように私は覚えている。

続きを読む

友達と怖い話しをしたところ、ここのかたがたの体験談と、
自分の体験談を話をしました。
え~っと2個か3個はなしたっけな?
友達は作り話をしたんだけど、やっぱりほんとの体験談をはなしたら・・

「出てきそうだからやめて・・・」

と言っていました。
私の場合そんなにちょくちょく体験しないんだけれど、友達の店にでて・・・

「あそこにだれかいる?」

って言ったら・・・みんながこいつなんだ?何なんだぁ~って顔してた・・

「男?女?」

「わかんないボーっと見えるだけ」

と言う会話をかわしました。
でもだいじょうぶみたいで、すぐ明るくなりました。
友達の店だから・・・・でたなんていったら怖いかもね。
でもその幽霊はすぐでてったから大丈夫なんじゃないかな?
怖さ感じなかったし。
でもめったに友達の家で言うもんじゃないよな。
ごめんね~!

続きを読む

怖くないですけど。

川口市の職場で働いていたとき、土曜の昼に同僚と食事に
出ようと職場を出ると、猫が轢かれていました。
そのまま食事に行き、帰ってくると、
猫はカラスにつつかれて内臓が出ちゃってました。
職場に入ろうとすると、
一人の制服姿の小学生くらいの少女がふらっと近づいてきて、

「猫が死んでるの・・・」と言うのです。

少々頭のおかしな子なのかなと思いつつ、相手にせずに
職場に入ろうとするとまた「猫がしんでるの・・・」と繰り返します。
無視して職場に入り、窓から見てみると、
少女はこちらをじっと見上げて立ち尽していました。
仕方がないので、「お兄さんがなんとかするから帰りなさい」と
言い聞かせると、少女はまたふらっといなくなりました。

市役所に電話をかけましたが、処理は月曜になるとの返事。
とはいえ猫の死体は玄関の前。
少女との約束もあり、「仕方ないな。
墓でも掘って埋めてやるか」ということになりました。
その猫は左右の目の色が違う、敷地の大家さんが
飼っていた猫だということが判ったので
ダンボールの切れ端に載せ、敷地の隅に埋めてやりました。

穴を掘り、猫を入れ、土をかけ、「なんまいだ」などとと唱え
事務所に上がっていくと、なにやら靴に石でも入った様子。
いわゆる編み上げ靴のような靴だったので石など入りそうもないのですが。
事務所で靴を脱ぐとチャリーンと500円玉が転がり落ち、
同僚と私はしばし顔を見合わせてしまいました。

話はそれだけです。

しかし、朝から500円玉が靴に入っていれば、
昼まで気づかないなんてことは無いだろうし、
足首を締めている靴だから途中で入ることも考えられないし。
結局同僚とは、猫からのお駄賃かということになりました。
他人に話すような事でもないので、同僚と私の記憶の中だけのことです。

以上、全然怖くない体験談でした。

続きを読む

いやぁ・・・先程、更新された「あっちのゾーン」を読んで居ましたら、
今までお膝に乗ってぬくもりを与えてくれた猫が、
そそくさと飛び降り、部屋から出て行きました。
そして、後ろから人の気配&某さんの鈴の音が・・・。
「読んで」いて「呼んだ」らしい・・・(--;)
全く、いつもこーいうのばっかり・・・。

あーうー(TへT)

寒気が凄い。

某さんを見れば、血走った瞳で見つめ返してくれるし、
後ろは肩にのしかかり、気配を辿れば何故か満員電車(--;)
時折低くうめく声が耳に入る。
今夜は何かありそうな感じ。
またなんかあったら報告に参ります~。

この前Mr.マリックもTVでやってましたが、体から金粉が出るという話。
皆さん聞いたことがあると思います。(出したことがある人も?!)
私も一度見たことがあるのでその話を・・・。

その日私は、後輩2人と先輩の家へ遊びに行きました。
色んな話をしているうちにやっぱり、「あっち」の話に・・・。
後輩の1人が、以前の職場にいたときの体験談を話し始めました。
それは・・・。
彼が職場の先輩の家に遊びに行きました。
彼はその日夜勤明けで、ほとんど寝て居らず疲れていたと言います。
色んな話をしているうちにやっぱり、「あっち」の話に・・・。

その時、何気なく先輩の奥さんの方を見ると、お尻のあたりに何かが見えます。
それは・・・「しっぽ」でした。
ほんとに”きつね色”でふさふさしていたそうです。
次の瞬間、奥さんの言動がおかしくなりました。
目は異様につり上がり「コーン」とか、
「ケーン」とか叫びながら暴れ出したのです。
何とか皆で取り押さえ、先輩が霊感の強い知人(女性)に電話を掛けると

「狐に憑かれてるから、すぐ◎◎さん(御祓い)へ連れて行きなさい。」

とのアドバイス。
何とか車に乗せ、祓ってもらい事なきを得ました。・・・という話でした。

そして、その事件が起きたとき「金粉」が降ったと言うのです。

その話を聞いていた私を含め皆信じず、「そんなことあるわけがない」
等のことを言って後輩を責めたそのとき、
彼が「うわぁ~!」と言って、立ち上がり、しきりに頭から何かを払っています。

その時私は見ました。

天井からキラキラ光る「粉」が降ってくるのを・・。

彼の髪、座っていた場所、そして天井にも「金粉」がついています。
手にとっても見ましたが、確かに金色の「粉」でした。
そして少し時間が経って気がつくと、いつの間にかそれらは皆消えていました。

後輩はその日宿直明けでした。(みんなおまえのせいか~!)
ラッキーなことに、その日は誰も狐に憑かれませんでしたが、
それ以来、彼が寝不足の時は「あっち」の話をしないよう注意しています。

大変お久しゅうございます・・・
こっそりのぞきにきましたら、掲示板が新しくなっていてびっくり。
やっと過去ログを読み終えました。
新しい方もたくさんいらっしゃっていて、皆様初めまして。

つい最近、友達と電話していて発覚したことなのですが・・・
前の部屋にすんでいたとき、その子が泊まりにきたことがありまして。
懐かしいねぇって、その時の話をしていたら思い出したのです。

そのころ、めちゃめちゃ疲れていたせいもあり、
なかなか寝付けない日がありました。
仕方なく、ベットの中でごろごろしていると
ちょうど枕元に黒いもやがあるのに気がついたのです。

「何だろう?なんか影になってるみたい・・・」(その直後爆眠)

寝ぼけていたのだろうぐらいにしか思っていなかった私。
その話を友達に何のきなく話しました。

友達 :「・・・・・・・・・・・。」

うちわ:「おいおい、どうした?」

友達 :「あんた、よく眠れたね・・・」

うちわ:「どうして?」

友達 :「いや、私がみたときは眠れなかったからさぁ。」

・・・・・・絶句・・・・・・・・

そういえば、前の部屋にいるとき、彼氏が布団の周り歩かれたって言ってた・・・
友達は、霊感なし人間の私に言っても仕方がないと思っていたらしく、
彼女が見た時はなにも言わなかったのだそうな
(いえなかったとも言う)
友達が言うには、黒い影は危ないのが多いらしい(?)ということ。
私に見えたって事は、よっぽど危険だったんだろうと笑っていました。
笑い事じゃない気がする・・・よかった引っ越していて。
その後はごくごく普通の一般人として生活しています。
でも、本当に黒い影ってのは危険なものなのでしょうか???
長々と失礼いたしました・・・m(_ _)m

続きを読む

こんにちは、結城です。みなさん&いたこ28号さん、お久しぶりです^^
今回は、鬼君の昔の話と、鬼渡りの由来をお話しようと思ったのですが、
その前に軽いジャブをと思って^^;

夏のある夜、鬼君とその友人数人で、友人の家に遊びに行ったそうです。
その日は金曜日とあって、
ビールやおつまみを買い込んで、夜遅くまで馬鹿騒ぎ。
鬼君達は、日頃のうっぷんを晴らすかのように、楽しく過ごしたそうです。
そのうち、話のネタにも尽きてきた頃、流れは自然とあっち系へ・・・
霊感爆発の割に、臆病者の鬼君以外は、皆ノリノリで話しています。
そして必然的に「どこどこが出るらしいので、これから見に行こう」という方向へ。
素晴らしき馬鹿者・・いや、若者たち^^;
だが、彼らは知らなかったのです。鬼君が鬼を宿していることを。
そして、鬼君に危害が加わると、鬼が出現してしまうことを・・・
そうとは知らず、ドライブと決め込んだ彼らは、
ビールやつまみ片手に意気揚々と出発しました。
車中でも、怖い話で盛り上がっています。
鬼君、久しぶりに嫌~な予感。
なぜなら、彼は見える人。
車中の人々の期待とは裏腹に、彼だけは、徐々に引き気味。
そのうち車は街を離れて、徐々に自然が多いところへ。
友人の話では、その林道を車で走っていると、首の無いライダーが
やってくるとかいう、結構ありがちな話を確かめに行くことになりました。
馬鹿騒ぎしながら、夜の林道を走る馬鹿者達。
しかし、それらしい現象は起きませんでした。みんな、がっかり。
・・・と、その時先の方に車のヘッドライトが見えました。

「へえ、こんな時間にも対向車あるんだ。俺達と同じ考えの奴らかな?」

などと話していました。車はだんだんとこちらに向かってきます。
・・・あれ?車?え?・・・・どん!
・・・それは、光ながら彼らの車のフロントガラスにへばりつきました。

・・・「うぎゃああああああああああ!!」

・・・半分崩れた顔、そして、2本の手。

・・・「ひいいいいいいい!!」車中パニック!


以下次号でいいっすか?^^;ちょっと疲れました。すみません~


-------------------------------


こんばんは、みなさん。書き込み遅くなってすみません。
何度が投稿しようとしたら、フリーズしやがんの^^;では、はじまり。

・・・・林道を通る少し前から、鬼君の背中が徐々に熱くなってきていたそうです。

「これは、キテます・・・」鬼君、ヤバさを感じて、もし鬼が出てきた時の為に、
後部座席のシートに思いっきり背中を押し付けていました。
「これなら、夜も安心♪」と、思ったかどうかは知りませんが、
取りあえず何か出てきた時の為に準備は怠りない彼であった。
・・・・どん!血まみれ顔&手がフロントガラスにへばり付き、車中はパニック!
普段から霊力が強く、見慣れているとはいえ、
いきなりな攻撃に、流石の彼も、パニクってしまったそうです。
・・・・と、その時、運転している子の視線が、
バックミラーに釘付けになっているのに気が付きました。
ハンドルを持つ両手が思いっきり震えています。
人間、そういう時って見なくても良いのに振り返るもの。。。。

「うおおおおおおおおおおおおお!」

車中は更にパニックになりました。鬼君、おそるおそる振り返ると、そこには・・・・
後部座席を突き抜けて、車のリアの所に居る巨大な異形。。。
他の人達は、失禁するもの、怯えてうずくまるもの、さまざまです。
「ひいいいい!」恐怖が限界に達した鬼君以外の者達は、
先を争うように車から飛び出して逃げて行きます。
独り車中に残された鬼君。
困ったけど、取り敢えず、その幽霊にキャ~ン!言わして退散させたそうです。
・・・・暫くして、鬼君が居ないことに気付いた友達が帰って来ました
「おい、大丈夫か?」鬼君、ここはすっとぼけた方が無難だろうと
「え?何が?早く帰ろうよ」と、平然な顔をして言い放ちました。
このドライブの後、彼は豪傑として仲間から一目置かれるようになったそうです。

・・・・以上、鬼君ドライブでした^^では、また

毎日ここを見なくちゃ一日が終わらない私、実は看護婦をしています。
資格をとって早12年。
怖い話が三度のご飯より好きなくせに、誰よりも怖がりで
気の小さいこんなヒトが看護婦なんてできんのかと
自ら危惧しておりましたが、なんとかやっております。

夜の病院なんて、いかにも何かありそうじゃないですか。
いないはずの病室からのナースコールとか、
無人のはずの霊安室からの読経の響きとか。いや~、一切ないですね。
同僚や先輩にもそういう経験はないそうです。
(ないと言っておいて実は隠しているというようなヒトはいないと思います。
みんなそんな事があったら自慢するに違いない。
そういうあっけらかんとした人ばかりですから。)
しかし、看護婦さんには霊体験をもつ人が多いというのは、
私の思い込みだったのかそれともマスコミに擦り込まれたのか?
と不満(?)に思う私にはひとつだけ夜勤での不思議な話しがあります。

ぜんぜん怖くないんですけど。

今年のはじめにインフルエンザが流行りましたね。
そのとき入院していたAさんもばっちり熱があがり、点滴をしていました。
90歳を越していたAさんは体力もなく、夜勤の私は

「急変(突然容体が重篤になる事)しないでね~。」

と祈りつつ、ドクターの指示の解熱剤を使うため、病室へ行きました。
で、必要な事をやりおえて、じゃあまた来るねと言う私に、
Aさんは何事か一生懸命訴えるのです。
Aさんはマヒもあってあまり何を言っているのかよく聞き取れないのですが、
どうも目線はベットを仕切るカーテンのレールの辺りを指すようでした。
それで、よく聞いてみると、「顔が・・顔が・・」と言っているのです。

「顔がどうしたの。」と聞くと、

「おじいや・・おばあが・・いっぱい・・おじいや・・おばあの・・顔が・・」

これは俗にいう、お迎えかしらと思いつつ、私はじっとそのカーテンレールと
天井の間辺りを見てみたのですが、なぁんも見えませんでした。

「なんにもないよ、Aさん。」

と言ってみましたが、Aさんは同じ事を繰り返すばかり。

「気のせいだよ」としか、私は言えませんでした。

やだなー、なんにもなきゃいいけどと思いつつ、
願い通りその夜は何事もなく過ぎました。
Aさんはその後しばらくしてお亡くなりになりました。
あの時、Aさんには、本当に「おじいやおばあ」の顔が見えていたのでしょうか。

たいした話でなくてすみません。
私にはそういうものは見えないんだなと実感した夜でした。

続きを読む

はじめまして・・
僕の体験したぐっときちゃったSTORYを、日本語で・・??
僕は建築関係の仕事をしてますが(現場のほうです)
出張でビジネスホテルに泊まった時の話です。

その部屋は二人部屋で、
厳つい顔して信心深い五郎くん(仮名)と同じ部屋でした。
若いわしら(^^は、夜になると発情します。
しかし周りは田んぼ・・ホテル近くのカラオケと
やりてばばあスナックでお茶を濁し、そろそろ、
飽きてきた頃・・ふたりには共通の趣味があることに気がつきました。

それは・・ふたりは神社おたくだったのです・・・

それからというもの夜になると地図を
見ながら車で近くの神社という神社をあらし(?)回りました。
小さい祠も見逃しません。
かたっぱしから柏手を打ちまくり。
祭神について加門七海風にうんちくをたれあいました。
しかし・・僕たちは、忘れていました。
子どもの頃、ばあちゃんがいっていた、あの言葉を・・・

「夜の神社にいってはなんねぇど、夜は神様の時間じゃけんのぉぉ」

つづく

続きを読む

このページの上部へ

About

美味しい百物語あります。

※iPhoneとスマートフォンサイトもあり。スマホでこのページを開くか、URLの最後にiをつければ幸せになれるさありがとう。
※百物語を一話目から読みたい場合はカテゴリから見てください。

サイト内検索

プロフィール

pulo.gif

名前:いたこ28号

Powered by Movable Type 5.14-ja