怪談百物語(弐) 一覧

「あっち」シリーズの中に、夢の中だけに出てくる街の話がありましたね。私の場合を思い出したので書きます。

その都市を私は勝手に「マンハッタン」と呼んでいました。ビルが建ち並び、ネオンの華やかな、多種多様な人種であふれ返る賑やかなところでした。マ○ケルジャ○ソンもカラスマスクで踊っていました。少し行くと電車が走っていて五反田駅もありました(注:東京のJR山手線の駅で、駅前は風俗の店が一杯)。
日々、いや、夜な夜な「マンハッタン」で買い物をしたり、ラーメンを食べたり、五反田駅から電車に乗って温泉に行ったりして楽しく遊んでおりました。

マンハッタンに行き始めてから10年目のある夜。
バス停にいた私の前に、ギィ~と白煙を出しながら激しくバスが止まりました。や、いなや、扉が開くと「ブルース・ブラザーズ」の映画に出てくるような黒ずくめの軍団が、わめき叫びながら飛び出してきたのであります。
手には銃。
うわわ、バスジャッカーだ!!
男たちはバス停にいた我々に、地面に伏せろ!と命令しました。周囲が騒がしくなり、パトカーの音もします。気が立った犯人達の黒いエナメル靴の動きがせわしなくなり、わめき声と共に冷たい銃口が私のコメカミに。
・・・パァ~ン!
撃たれたのでございます。
やられたー。
頭がカーッと熱くなり、地肌がべろべろに濡れ、きもちわるーい。なまあったかーい。あ~あ、マンハッタンを横様に眺めながら、こんなつべたいコンクリの上で死ぬのか・・・私の人生もう終わり・・・死ぬって、なんだかスーッとしていい気持ちだなぁ・・・うっ・・・いや・・・気持ち悪くなってきた・・・うぇ~、苦しい、貧血、貧血、血がもうないよ、気持ち悪い、苦しい、助けてくれ~っ!!

当然、目が覚めました。
私は夢の中でそのまま死んでしまったらしく、以来マンハッタンには行っていません。
それは25歳の誕生日の朝でした。

いたこ28号様、前回はあんなへっぽこな投稿にレスくださってありがとうございました。調子に乗ってお知らせしたい事があります。その前にちょっと説明させていただきます。私の妹の中学時代、同じクラスに『宇宙から選ばれた私』と言う女の子がいました。もちろんおおっぴらに言いふらしてたわけでなく、妹だけにこっそり教えてくれたそうなんですが。私と血のつながりがある事が時々疑問に思えるほど、底抜けに人の好い妹は、度々その子から聞いた話を目を輝かせて教えてくれました(涙)。

◎UFOにも中古と新型があって、中古UFOは煤けてて格好悪い
◎宇宙人はこっちの都合なんか考えずに呼び出しをかけてくるので困る
 (何か用があると宇宙人から昼夜を問わず呼び出しがかかるそうです)
◎UFOはしょっちゅう空に浮かんでて本当は珍しくも何とも無い
 (でも普通の人には見えない、と。)
◎これもまたしょっちゅうUFOに乗って宇宙に行っている
◎宇宙人から地球の未来に関する重要な事を教えられたが、これは絶対
 誰にも言えない(まあ、そうでしょう。)

などなど、宇宙人よ一体何の為に!?と悩みつつ10年以上の月日が経ちそんな事もすっかり忘れていました。が、先日妹の中学の同窓会があり、妹は彼女と感激の再会を果たすことができたのです。世間の荒波に揉まれそれなりに大人になった妹は、ほんの挨拶代わりに「ちょっと宇宙人のことで知りたいことがあるんだけど、わかる?」とゼビン星人について聞いたのだそうです。(聞く方も聞く方ですが)彼女はたいして驚いた様子も無く、「でもゼビン、ていうのは地球語の発音でしょ?母星での言い方か文字がわかったら調べられるかも」と言ったそうです。その話を聞いた私は「今更宇宙の事なんか言われて怒ったんじゃあ?」と思ったのですが、妹曰く、彼女と宇宙との繋がりはまだまだ続いていて今地球はとても危ない状況にあり(もうほとんど末期なんですって)特に
今年の5月に注意しなければいけないと教えてくれたとの事。でも彼女は

「どんなにがんばっても普通の人は地球から逃げられないから・・・」と

遠い目をして語ったそうです。

こちらのHPにお邪魔するようになって、まさか自分の身近にゼビンの手がかりがあるとは夢にも思いませんでした。しかーし、ゼビンの宇宙における表記及び発音方法などどうやって手に入れれば良いのでしょう?やはり謎は謎のまま終わるのでしょうか。

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二回目のカキコをさせてもらいます、ちづるといいます。
会社から失礼します。

今日はあっちこっち系です。

部屋で着替えてて服とりに行こうとしてコタツをよけて左足を出したんですよ。そしたら、いきなりガクンとなったと思ったら左足のヒザの関節が外れたと言うか変に曲がってまた元に戻ったんですよ。いきなりだったんでビックリしたのと、関節の激痛がしたので恥ずかしながら泣いちゃったんですよ。A^-^)歩けないし大変でした。ほねつぎ屋さんに速攻いって見てもらうと、半月盤が横に滑って元に戻ったか、内側のじんたいが損傷してるかだそうで...。よくって、2ヶ月かかるらしいです(T-T)こうなってしまったのも、その日ここのHPで100話読み終わった時だったんで

「まさかな・・・。」

とか一人でヒヤヒヤしてました。今日も会社へ行こうとして玄関と部屋をふさぐアコーディオンカーテンを閉めて、玄関先で靴をはいてたんです。そしたら、アコーディオンカーテンを隔てた部屋から

「バタッ!ドサッ!」

と物が落ちる音がしたんです。
無視して部屋を出て行こうとしたら

「ドサッ!ザザザザザッ!バタン!」

と派手な音がして恐くて家を飛び出してきました。あたしの足がこうなったしまって友人が月・火曜と泊まりに来た時はなんでもなかったのにあたし一人がいる時は何かと落ちるはずがないとこから物が落ちるんです。今日、家に帰るのが恐いです・・・。

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最近友人にここの存在を教えてもらいました。
ジニーです。よろしくお願いします。
私は物心ついた頃から、日常的にいろいろ見ちゃってる人です。
特に怖い体験というのは、数えるほどしかないのですが今日は数少ないそのうちの一つをお話しさせていただきます。

数年前、私は友人の住んでいたアパートに遊びに行きました。
友人の部屋へはいると、水色の着物を着た女性がいました。
もちろん他の人には見えない存在です。
ただこちらをチラチラ見るだけで、何をしてくるわけでもなく2DKの室内をフラフラしているだけ。
友人が出かける時にもついてくる様子もないので、

私は「あぁ、この部屋の住人さんねッ」と思っていました。

その後友人が分譲マンションに越し、新居に遊びに行ったら、居たのです!
でも友人に憑いているふうでもなく、どういう存在か判りかねていましたので「害がないならば」とほっとくことにしました。
ですが、害があるということが徐々にわかってきたのです。
それが分かったのは、友人が猫を飼い始めたことがきっかけでした。
猫が来て以来、彼女の目付きが変わりました。
ジッとその猫を睨みつけているのです。
それに気付いた数日後、私は異常な光景を目にしました。
買い物から帰ってドアの前に立った時、中から猫の叫び声が聞こえたので急いで中に入ると、リビングと廊下を遮るドアの上の隙間に猫の首が挟まっていました。
友人はのんきに「もぉこの子ってば何やってるの」と笑っていましたが、回りに台がない状態で、仔猫が飛び乗れる高さではないのです。
彼女の仕業だということに気付きましたが、でもどうして猫に?
同日、偶然理由が判りました。
友人の昔のアルバムを見ていたら、写真に写っていたのです。
彼女と全く同じ身なりの「人形」が。
友人にそれとなく聞いたところ、それは母方の家で代々受け継がれてきた人形で今は実家にあるとのこと。
なるほど「私の娘をよろしくね」と言い聞かされているうちに個の人格ができてしまったのか。
友人が執着するものに対して、嫉妬していたようです。
思い返せば友人は物凄い飽き性でした。
セーターを編むといって毛糸を買っても一玉使わないうちにやめる。
お金を貯めてやっと買ったサックスを2・3回吹いただけでやめる。
そんなことがしょっちゅうでした。
全部彼女が邪魔していたのかもしれません。
とりあえず友人をへたに怖がらせるのもなんなので、このマンションは動物を飼うのに向いてないとか下手な理由を作って、里親を探すようすすめました。
友人も懐いてくれない猫に飽きてきていたようで、すんなりそれに従い、今その猫は新しい飼い主の元で元気に暮らしています。
その後、友人の家には行っていませんが、きっと今も居るんだろうな彼女。
でも、私は何も出来ないので、ほっといちゃってます。
私ってヒドイでしょうか?

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僕が小学校に上がったころの話です。
うちの親戚で90何歳になると言うお婆ちゃんが一人暮らしをしていると言うので、うちで引き取って一緒にすむ事にしたのです。
 夕飯の時婆ちゃんを呼びに行くのが僕の役目でした。ある日婆ちゃんを呼びに行くと、カセットコンロで変な物(ピンク色の液体。臭かった。)を煮ながら、こう言いました。『いつか虹色に輝く銀色のレコードをかってあげます。』
僕は婆ちゃんの雰囲気がおかしいのと、においにたえきれなくて「ばあちゃん、めしだよっ」と逃げてしまいました。
 婆ちゃんは食卓がある部屋にくるまで、『スウッチェ、スウッチェ』と独特のつばの吸い込み音を出しながら歩いて来ます。僕はその音が、なんだかイヤだなあ、と思っていました。
 そんなある日、婆ちゃんは僕の父親の腕を「食べようと」して暴れ、そのまま倒れ入院してしまい、そのまま亡くなってしまいました。
 婆ちゃんが死んで一ヶ月もしたころ、夜中眼をさました僕の耳に、あのおとが聞こえて来ました。「スウッチェ、スウッチェ。」だんだん僕の部屋に近付いて来ます。僕はがたがた震え、その音がとまった、ドアのあたりを睨んだまま、ジッとしていました。そしていつの間にか寝てしまいました。
 この事があった、同じ日、僕のじいちゃんのところにも、そのお婆ちゃんは訪れたそうです。じいちゃんの話だと、身長が3メートルくらいになって出て来たらしく、天井につかえる首を曲げて、ジッとじいちゃんを見下ろしていたそうです。
 数年後、ある製品が発売されました。『銀色に輝く虹色のレコード』
そう、CDのことです。婆ちゃんはテレビも見なかったし、1日寝ている事が多かったし僕でさえ数年後にCDという物がでるなんて事は知りませんでした。ただ、婆ちゃんはそれを『買ってあげます』と言っていた・・・。しばらくびくびくしてすごしていました。

うちの近所に住んでいる友達Y子の家庭でおこったことです。

彼女の一家では夏になると、家族4人で海水浴に行くという
毎年恒例の行事がありました。・・・その年までは。
その年もいつものように出かける予定だったのですが、
当時中学生だった彼女の兄が、数日前になって
「自分は行かない」と言い出したのです。
どうしてそんなことを言うのかと聞いたところ
「自分は海で死ぬことになるから」という答え、
「お父さんだって、その予定のために折角会社の休みをとったのだから、
変なこと言って困らせないで」と、両親は聞く耳を持ちませんでした。
どうしてか珍しく頑固な息子をどうにか説得し、
予定通り、家族全員で海へ行くことになったのですが、
結果、彼はその海で溺れ、亡くなってしまいました。
溺れるさまを目撃した人も多く、その時の状況や検死の結果からも
自殺のせんはなかったそうです。
しかし、家族が家に戻り彼の部屋に入って目にしたものは・・・
日頃うるさく言っても片付くことのなかった室内が、
まるで家出をするか、それこそ死を前にした人の部屋のように
きれいに片付いていたそうです。

あれからずいぶんと年月は経ちましたが今も謎なのです。
いったい彼はどうして、自分の死に場所を知ったのでしょう。

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ジニーにココを教えた本人です(^_^;)
いつもは皆さんの体験談を見ながら、怖&楽しんでいたんですが
彼女に便乗して、体験談の一つでも...。
と言っても大した話ではないのですが;;;

私が今勤めている職場は、以前改装工事の為
店舗を他所に移し営業していたコトがありました。
急ごしらえで、控え室にはエアコンも付いておらず
夏の終わりの暑い最中にうんざりしながら仕事をしていました。
そんなある日、同僚が妙なコトを言い出しました。
「お客さんに聞いたんだけど。ここって以前、自殺者が出たんだって。」
仮店舗はある古いビルの一室にあり、昔飛び降り自殺があったと
お客さんに聞かされた同僚は本当に怖がっていましたが
その時の私は「ふーん」と話を聞き流していました。

それから何日かして。
眠くなり、控え室でウトウトしていた私は夢を見ました。
夢の中で私はその控え室で横になっているのですが
目は開いて、足下とそこに広がる壁が見えます。
その壁の向こうから、見知らぬ女がすぅっと出てきて
凄い勢いでこちらに降りてきました。
うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(>_<)
と思い、飛び起きると...もちろんそこには誰もいません。
夢を見ていたのですから、当然です。
それにしても気持ち悪い夢だと思い、同僚に先程の夢のコトを話しました。
すると同僚は「女って...それってさ、自殺した本人なんじゃ...」
実はそのビルで自殺したのは女性だと言うコトらしいのです。
では私が見たのは.........。

今では改装工事も終わり、そのビルには近付くコトもなくなりました。
あの夢に出てきた女性が本当に自殺者だったのかは結局わからないままです。

ただ...。

改装中に、ジニーが入社してこなくて本当に良かったと思います。
だってにっこりと満面の笑みを浮かべながら「あぁ、あそこに居るよ」とか言われた日には、
怖くて仕事どころじゃないですもん(^_^;)
(こんなコト言って、ゴメンね、ジニー;;;;;)

 私の実家の話なんですが。代々伝えられてきた古~いお雛様があります。子ども心に大きなお顔と人間地味た表情がこわくて苦手でした。
 とにかく大きなひな壇なので飾るにも仕舞うにも一日がかりで大変です。母は私たちのためにというよりも、義務のように毎年、お雛様を飾っていました。なんで?私たちはもう大きいからもういいじゃん。でも母は毎年飾らないと必ず家族の誰が病気になったり怪我をするのだといいます。
 古いお雛様には不思議な力があるのでしょうか。私の覚えているかぎりでも確かに災いはありました。
 雪が多く積りお雛様がしまってある蔵がすっぽり埋まってしまった年がありました。母はなんとか頑張ったんですが、どうしても蔵の入り口が見つかりません。あきらめてその年の雛壇は飾らないことにしました。そしてしばらくたった頃、すぐ上の姉が原因不明の病気で入院。半年ちかくの治療と検査の結果、卵巣に腫瘍が見つかり手術で摘出することになりました。
 母はお雛様の怒祟りではないかと考え、時期はずれではありましたがお雛様を飾りました。そうすると姉の体は回復し始め腫瘍も消えていきました。
 母から長姉に代が替わってからもお雛様を出さなかった年は姪が作業機械に巻き込まれたり、入院したりと何かしらあります。姉も最初は信じていませんでしたが、飾らない年は必ず何かあるので今では母の仕事を姉がしています。
 それと本家に男の子が生まれにくいのも関係があるのでしょうか?私も次姉も結婚して男の子がいますが、本家を継いだ長姉の子どもは三人とも女の子です。どうなんでしょう??
 実は私、本音を言えば、お雛様より一緒に飾られる何十体もある日本人形が怖いんです。代々、女の子が生まれると買って貰ったお人形たちが一杯ずら~っと飾ってあって怖い!!持ち主はもう何十年、何百年前に死んでいるのに...。
 高校生の頃、試験勉強で遅くまで起きていると、よく金縛りにあいました。そんな時、よく現われるのが一番大きいお人形で、金縛りで動けなくなった私の顔をただじ~っと見つめていたり、赤ん坊みたいな小さい手でペタペタ触って来たりと怖かったよ~。
 でも不思議なことにそのお人形の持ち主は今も健在で暮らしており(私の叔母です)なんで出てくるの??って感じ。
 とにかく、昔からの旧家であるせいか結構いろいろ怖い経験していました。結婚して実家から離れて暮らすようになってからは、金縛りも怖い体験もなくなったのでホッとしています。

*私は目が悪いので以下の文章は多少割り引いてお読み下さい。

もう10数年も前の夏の事ですが、友人のA、Tの2人とフェリーで八丈島に行きました。
民宿に荷物を置くやいなや、海に泳ぎに行きました。
海水浴場は水深が深い為か水底にビルの廃材が敷き詰めてありました。
鉄骨のはみ出たコンクリート塊を踏みしめながら、泳ぎの達者な
AとTは沖の方へ、私はガレキの隙間に群生していたカニと戯れておりました。
水深はへそのちょっと上ぐらいだったでしょうか、
ふと足元に目をやるとコンクリート塊から人間の腕(肘から先)が
にょっとはみ出ているではありませんか!
「あああ、ガレキの下に人が!」
ビビッていると波が来て水面をかき乱し腕は見えなくなりました。
見間違えかと思いましたが、波が退いた後も腕は依然としてありました。
が、それはガレキの下から生えてわけではなく、水底に横たわった
髪の長い、若い女性の腕でした。紺のビキニを身にまとい私を見上げています。
(なんだ、人が居たのか、はービックリした)。
私はほっとして彼女を見つめましたが

あれれ、この人は浮力の高い海水中に、どうやってずっと沈んでいられるのだろう?
☆・・・ひょひょひょっとしてどど土左衛門!?

そう思った瞬間再び波が来て水面をかき乱しました。
次に波が引いた時には彼女の姿はありませんでした。
やはり生きてる人でそのうち浮かんでくるのではないか、
という私の推理も空しく、しばらくその場に
たたずんでいたものの海中からは誰も上がってきませんでした。

7、8年前、よく一緒に遊んでいたA姉妹。長野から東京に来ていて、二人で部屋を借りて住んでいました。その日彼女らの所に遊びに行った私は、姉が出かけていたので妹の方と二人して何やカンや、たわいもないことを話し込んで、楽しい時間を過ごしておりました。そうしているうちすっかり遅くなり、私はそこに一晩やっかいになることにしたのです。そんな時。Aの妹が突然こう言うのです。

「私らね、こないだオバケ見ちゃった」

こんな話でした。

その日、彼女は夕方に学校(専門学校生だった)から帰宅。妙に疲れた気がして、すぐ布団敷いて寝てしまったという。
その夢の中に、赤いスカートをはいた女性が現れた。見知らぬ女。うつむいて、ダラッと長い髪の毛を顔の前に垂らした女が、部屋の中に立っている・・・それだけなのに、怖くて怖くて目が覚めた。見るとバイトの時間だったので、妹は出かけたそうだ。
その後すぐ姉の方が帰宅したが、姉も何だかダルくて、床を延べて早々に寝入ってしまったらしい。しかしやがて、騒がしい気配と寝苦しさで彼女は目を覚ました。するとそこには・・・
覗き込むぼやけた顔、顔、顔。寝ている彼女の布団の周りを、ズラッと正座をした人々が囲んでいた。その連中が一人一人、彼女の顔を覗いていったという。姉は悲鳴を上げて飛び起き、明かりをつけた。誰もいない。
姉妹は怖くなってしばらく友達の家を泊まり歩いていた。しかしいつまでもそうしてはいられない。着替えを取りに行くついでに、友達に付いてきてもらい、訳は話さないで一晩一緒に泊まってもらうことにした。他人がいてもオバケが出るかどうか試したかったそうだ。
その晩・・・何事もなく過ぎた。次の日の朝、一緒に泊まった友達にこう言われたらしい。

「私さ、変な夢見たよ。赤いスカートの女が、部屋の入り口にじーっと立っている怖い夢。この部屋・・・何か出るでしょ」

姉妹は、とある人の助言により「さかき」だか「しきみ」だかの枝を部屋に置くよう勧められ、然るべく実行して以来、怖い目に遭わなくなったという。

「ていう、話でした。さ、寝よっか」

と話し終わると、Aの妹は明かりを消しました。

・・・・眠れるかぁぁぁ!!!!

オバケの出た部屋でぇぇぇぇ!!!!

かくて私は、赤いスカートの女の夢を見たらどうしよう?!と、うとうとしては目覚め、うとうとしては目覚めて、いい加減疲れてしまい始発前にそこをおいとましたのでした。

オバケの出た部屋に住んでいる皆様へおねがい。

「終電前に、必ずそのことを客にお知らせ下さい」(笑)

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